極上中の極上 ハモン・イベリコ パータネグラ

Bellota-Bellota

2013年4月

スペイン産の生ハムのことをハモンという。ラテン語で「後ろ脚」の意味だそうだ。ハモンには、「ハモン・イベリコ」と「ハモン・セラーノ」がある。前者がイベリア半島原種の黒豚(パータネグラ=足が黒い豚の意。実は全身黒いのだが)、イベリア半島産。後者は1950年代に品種改良して作られた白豚。セラーノとは山脈という意味だ。更にハモン・イベリコにも飼育法や飼料により「ベジョータ」、「レセボ」、「セボ」と段階があり、もちろんベジョータ(ドングリの意味)が最上で熟成期間も長い。

スペイン産の生ハムのことをハモンという。ラテン語で「後ろ脚」の意味だそうだ。ハモンには、「ハモン・イベリコ」と「ハモン・セラーノ」がある。前者がイベリア半島原種の黒豚(パータネグラ=足が黒い豚の意。実は全身黒いのだが)、イベリア半島産。後者は1950年代に品種改良して作られた白豚。セラーノとは山脈という意味だ。更にハモン・イベリコにも飼育法や飼料により「ベジョータ」、「レセボ」、「セボ」と段階があり、もちろんベジョータ(ドングリの意味)が最上で熟成期間も長い。

なぜベジョータと呼ぶのか?ドングリを食べて育つからだ。寒暖の差が激しく食べるものがほとんどない夏を過ごしたやせ細った黒豚は、秋になり地面に落ちたドングリや草をモリモリと食べて育つ。しかも広い森を歩きまわって餌を探すので、充分に筋肉がつくわけだ。

高品質で鮮度の良い生鮮食料品の店として有名なロブで見つけたのが、ベジョータ・ベジョータだ。このハムは、一頭につき1ヘクタールの森林(800キロのドングリ)で、通常より長い16~18ヶ月間自然放牧させて、170キロに達した黒豚の後ろ脚を3年間かけて熟成させる。合計5年もかかって作られた極上品だ。

店頭でスライスしてもらったものは、当日に食べるのが基本で、それ以外は真空パック詰めがお勧め。その香りと濃厚な味を堪能するため、食べる前にパックごと熱湯にくぐらせ、少なくとも30分前には開封し常温に戻す。ベジョータ用の火山形の専用陶器もある。陶器の中をロウソクで少し温めてあるので、体温と同じ温度で溶け始める脂肪の旨みが適温で食べられる。オリーブオイルと同じようにオレイン酸が多いといわれる。

これを食べたら、スペインで感激したはずのハモン・セラーノ(高かった)の影が薄くなった。次回はハモン・イベリコと指定しよう。飲むのはドライシェリー感覚のスペイン産のラジタナ(LAGITAMA)が抜群の相性だ。

www.rob-brussels.be