ハノイ・ハロン湾

2014年1月

 

 

バンコクから飛行機で1時間半、ベトナムの首都ハノイに行ってきました。

12月はかなり寒くなると嚇かされ、トランクにダウンジャケットを詰め込みました。滞在中は、朝晩は肌寒かったけれど日中の気温は26度もあり空気が乾燥していて爽やかで、ダウンは旅のお守りでした。因みに、その後気温11度にまで下がったそうです。

 

ハノイ

 

 

ハノイは高層ビル建築や道路整備の真っ只中、活気あるアジアの新興都市です。ベトナム人の足はバイクというほど、町中バイクだらけ。自動車もバイクも交通規則をしっかり守り、周囲をしっかり見極めて穏やかに譲り合う運転マナーの良さに驚きました。ベルギーとは大違いですね。

 

旧市街は、世界遺産のタンロン遺跡をはじめ1000年の歴史のある古都ならではの寺社やフランス統治時代の建物と美しい並木道や公園、町のあちらこちらに湖があり、ゆったりとしてほのかにヨーロッパ的な雰囲気が漂っています。

文廟(孔子廟)は1076年にベトナム初の大学開設された場所で、学業合格祈願に参拝に来る学生たちで溢れていました。個性豊かなアオザイ姿の女学生は愛らしく、はしゃぎながら記念写真をとる学生たちは、生き生きと輝いていました。彼らが将来のベトナムを担っていくのでしょう。

 

ハロン湾

 

ハノイの東170㎞に位置するハロン湾は、1994年にユネスコ自然遺産に認定されました。

ここは、石灰岩台地が沈降し浸食されてできた奇岩の島が大小1969もあり、海の桂林と呼ばれています。青く静かな海に島のように奇岩が連なる景観は神秘的です。


ハロン湾では、クルーズ船に乗り魚介料理を食べながら遊覧しました。船が出港すると直に、ここで水上生活をする漁師が小舟に乗って近寄ってきました。小舟をクルーズ船に横付けして、大きなタライを運び入れました。なんと、生きたカニ、シャコ、ハマグリを売りに来たのです。船上で買った魚介はて船のキッチンで調理してくれます。海上で食べる新鮮な魚介は美しい景色がプラスとなり最高の醍醐味でした。お値段?もちろん観光客料金(ハノイの市場価格の45倍)でした。

波もなく穏やかなハロン湾の神秘な美しさを満喫し、都会の喧騒を忘れてのんびりゆったりとした3時間クルーズでした。

 

 

食文化

 

ベトナムコーヒーは、19世紀のフランス統治時代に栽培が始まり、今ではブラジルに次いで世界2位の生産量です。町にはコーヒー屋がずらりと並ぶコーヒー豆通りがあり、どの店でも試飲をしてコーヒー豆を買うことができます。


 

ベトナムコーヒーはほのかな甘い香りと味が特徴です。多種ある中でも、ベトナム産コピ・ルアック(ベトナムジャコウネコ)の糞から採取されたコーヒー/weawel coffee)は、甘く独特な芳香で深みと丸味のある味わいで人気の一品です。アルミやステンレス製の専用フィルターで1杯ずつ丁寧に作るコーヒーの入れ方は、フランス統治の昔から変わりません。30年くらい前までは、フランスやベルギーのカフェでコーヒーというと、このフィルター式コーヒーでした。

パンはバンコクとは比べ物にならないくらいフランス的な美味しさで感激。パン屋の数は多く、道端にはバゲット屋台もありました。ベトナム人の食事には、米や麺と同じくバゲットも欠かせません。

ビーフシチューはパンを浸しながら食べます。サンドイッチのパンはもちろんバゲットで、中身は揚げ豆腐なんていうベトナム風サンドイッチもありました。ハムとチーズのバゲットサンドは野菜がたっぷり入っていてベルギーで食べていた懐かしい味でした。

ベトナム料理は、新鮮な野菜をふんだんに使いとても健康的です。

生春巻きはその代表的な料理。米麺のフォーはバジルやコリアンダー、ドクダミなどのハーブをたっぷり載せて頂きます。バインセオは米粉をココナッツミルクで溶いてクレープのように薄く焼いた皮でエビや豚とモヤシを包んだもの。それをオブラートのように薄いライスペーパーに好みのハーブと一緒に包んで食べます。ブンチャは米麺を具入りのスープにつけて食べる、つけ麺です。

タイのハーブは強い香りが特徴ですが、ハノイのハーブは自己主張しすぎずに柔らかな香りと味でどんな料理にも爽やかさを加えます。

マイルドでヘルシーなベトナム料理は、スリムなベトナム人の優しさと穏やかさを象徴しているように感じました。