外食 2.0 君島佐和子 著

2013年6月





「料理通信」は絶えず進化し続ける世界の食の最前線を追い、最新トレンドを発信するプロや美食愛好家の必読誌だ。編集長の君島佐和子さんは、その小柄な体に溢れんばかりの知識と経験、そして的確な洞察力をもつエネルギッシュな名編集長だ。今ほど世界的に外食産業にスポットが当たっている時はない。欧米でもほんの15年ぐらい前までは、外食はハレの日のものだった。それが今や玉石混合で解禁になった感がある。情報過多のなかで珠玉を見つけるのは難しい。本書は作り手の素顔を真摯に見てきた著者が語る、今後のレストランの「あり方」とそれを楽しむための「味わい方」の指南書だ。作る側はもちろん食べる側にも、ヒントを求めて次から次へとページをめくらせる一冊である。しめを決める「世界にこれだけ普及したすしは、削ぎ落とした日本文化の典型」の章。ご明察にうなりました。

 

朝日出版 定価987円(税込)

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