春といえば・・・クシュン!

 

 

2014年5月

 

 

今年のニューヨークの春は特に遅いです。4月もなかばを過ぎて、やっと芽吹いてつぼみがふくらみ、ムスカリの紫、桜のピンク、チューリップの赤、白、黄色・・・と公園や通りも色づいてきました。

 

うきうきと街に出たくなる人もいれば、実は戦々恐々と薬を飲み始める人も・・・そうです。もうすぐ花粉症の季節です。実は私はニューヨークに来るほんの数年前に発症してしまった、まだまだ新人の花粉症もちです。検査でアレルゲンを特定していないのですが、どうやらスギではなくてヒノキかマツあたりに反応しているようで、日本では、大多数の人が発症するスギ花粉の時期を過ぎてから頭のボーっとする毎日をすごしていました。そんな私の疑問は「ニューヨークでも花粉症を発症するのか?」でした。

 

 

答えを言うと、YesNoです。ニューヨークにも花粉症はあり、春先になると抗アレルギー薬のコマーシャルがテレビでもよく見られます。インターネットでは全米の花粉飛散予報もあります。花粉症があるという意味では答えはイエスです。ただ、植生が違うためか、私の花粉症はほとんど出ないようで、ニューヨークに来てからほとんど薬をのまずに快適に春を過ごしています。私に関しては発症しないという意味でノーなのです。当地在住の日本人の方でも花粉症を持っている人は多く、緑豊かな郊外に住んでいる方の中には、マンハッタンに来ると症状がましだという方もいるようです。もちろん、緑の多いセントラル・パークには近寄れないかもしれませんが・・・。

 

 

花粉症が出ないなんて私にとってはアメリカっていいところ!と思っていたのですが、油断大敵。2月にフロリダ州のディズニー・ワールドにいったところ、滞在数日目から「あれ、こんなに暖かいのに風邪をひいたかな?」と思うぐらいくしゃみと鼻水が出て、頭がぼーっとし・・・「それ、花粉症じゃないの?」と家人に指摘されてはっと気がつきました。そうです。2月といっても南のフロリダは春の陽気。ニューヨークと違ってたくさんの花が咲き乱れているのです。そして植生も北のニューヨークとは全然違います。詳しいことはよくわかりませんが、ひょっとして本州に生えている木や草と種類が近いのかもしれません。

 

ニューヨークでは、クシュン!とくしゃみをすると、道端でも地下鉄の中でも、誰かが必ず「Bless you(神のご加護を)!」と声をかけてくれます。花冷えの大都会のニューヨークでも、そういう時はちょっと心が温まるのでした。