プーケット

2014年9月

 

 

 

 ベルギーに暮らしていた頃は、バカンスというと太陽を求めて南へとワクワクとした気持ちで出かけて行ったものでした。ここバンコクで太陽は当たり前の毎日ですが、工事現場、車やオートバイの騒音、ありとあらゆる雑音が四六時中絶えることはありません。騒音のない静かな世界に行きたくなり、雨季の真っ只中、都会の喧騒を逃れてプーケットに行ってきました。

 

 プーケットはエメラルド色の海と真っ白い砂浜の美しさから「アンダマン海の真珠」といわれているタイ最大の島。1980年代から観光開発が進み、今では世界有数のリゾートです。島の77%がジャングルですが、東海岸は粘土質の砂浜で港やヨットハーバーとして、西海岸は白い砂浜のビーチ・リゾートとして、一年中賑わっています。

 

ビーチ・リゾート

 

とにかく静かな場所で過ごしたかったので、数あるビーチの中から西海岸の南に位置するカタ・ノイ・ビーチを選びました。ここは小さな浜辺で、ホテルはオンザビーチという絶好のロケーション。その周辺にはミニ・スーパーと4~5件のレストランとマッサージ屋があるのみでした。

 

6月から10月はグリーンシーズンで、木々の緑が美しく、果物が沢山実る季節です。

 

雨は降りますが、一日中降り続くことはありません。この時期は波が高く特に潮の引きが強いので、遊泳禁止です。海辺で波と戯れていた時、突然高波が押し寄せ、私の近くにいた巨大なヨーロッパ人の男性が波に飲まれそうになりました。直に近くにいた人たちに助けられ無事でしたが、海の波の恐ろしさを目の当たりにしました。

 

 

ホテルのプールサイドのデッキチェアーで一日過ごすのは殆どが欧米人。地中海のリゾートにいるような錯覚に陥りました。                                ギラギラと焼けつくような太陽の下、プールサイドで読書に昼寝、トロピカルジュースを飲み、暑さに耐えられなくなるとプールに飛び込み、海辺で波と戯れる。

 

身も心もすっきりとリフレッシュ出来ました。

 

 

食事

 

車で5分のお隣のビーチは、ホテルもレストランもたくさんあり、世界中の人々が集まるので、タイ、中華、インド、イタリアンにフレンチ、なんちゃって日本食などいろいろな料理が食べられます。


 

なんといっても海辺での食事はシーフードが一番、浜辺のローカルレストランに行きました。アンダマン海で獲れたプーケット・ロブスター、エビ、イカ、タイ、アサリ、ムール貝などを好みに応じて調理してくれます。私は炭火焼BBQを注文。マナオ(タイのレモン)を絞って食べたエビは、あま味があり身がプリプリ、アロイ!!(タイ語で美味しいという意)。新鮮で美味しいものばかりでしたが、個人的には、ムール貝はやっぱり身が厚く味もしっかりしているベルギーのムール貝に勝るものは無いと思いました。料理の写真を撮ろうと張り切っていましたが、花より団子、写真より食欲。気がつけば、テーブルの上は空のお皿だけでした。

 

 

プーケットタウン

 

雨模様の午後、島の南東にあるプーケットタウンに行きました。現在、この町は行政と経済の中心ですが、1618世紀に錫の採掘と交易で栄え、ポルトガル、オランダや福建省からの商人たちで賑わう港町でした。シノ・ポルトガル様式という中国とポルトガルの二文化が融合した建物が並び、今もほのぼのとした情緒に溢れています。でも住む人もなく放置されたまま朽ちていく建築もあり残念に思いましたが、外観をそのまま残してモダンな内装のホテルやカフェになっている建物もあり、今後の再開発が期待されます。

 


余談ですが、ベルギー発の高級タイレストラン「ブルーエレファント・プーケット」は20世紀初頭建てられた歴史的旧名所の大邸宅で、見るも良し食べるもよしの人気スポットです。  

www.blueelephant.com/phuket/

 

 

たった4日間の滞在でしたが、波音を聞き、満天の星を仰ぎ日常を忘れて過ごした久しぶりプチバカンスでした。今度は乾季の波が穏やかな季節に訪れたいです。