クロナッツ

 

2013年11月

 

 

11月は紅葉の美しいニューヨークですが、寒くもなってきました。この寒さで行列も少しは短くなっているといいのだけど・・・というのも、夏の初めごろからうわさの「クロナッツ」を食べるチャンスを狙っているのです。

      クレームブリュレ
      クレームブリュレ
               クロナッツ(チカリシャス)
      クロナッツ(チカリシャス)

 クロナッツ(Cronut)とは「クロワッサン(Croissant)とドーナッツ(Donut)のハイブリッド」であると、このドーナッツの本家「ドミニク・アンセル・ベーカリー」のホームページにあります。マンハッタンでも特に流行に敏感そうな人たちの集まるソーホー地区にあるこの小さなベーカリーがクロナッツを今年5月に初めて売り出しました。それが大評判になり、いまだに早朝から並ぶ人もいるとか、並んでも一人2個しか買えないとか・・・。そんなわけで、ニューヨークに拠点を置くテレビ局CBSが、「ニューヨーク市のクロナッツ類似品ベスト6」を発表(http://newyork.cbslocal.com)。そこには、ほかのドーナッツ屋さんやカフェの類似品、今年海外に初めての店舗となる大阪店を出したシティ・ベーカリーのプレッツェル・クロワッサンなどがあげられています。

 

「シティ・ベーカリー」に関しては、4月のオープンとともに大阪店は(プレッツェル・クロワッサンを求める人たちで)クロナッツ並みの行列が見られるとも書かれています。確かに、この夏、大阪のグランフロントに行ってみると、周りの店舗もすべて新しいのにシティ・ベーカリーだけ行列ができていました。ニューヨークでは並ぶこともなく買えるものなので、数年前に、一度食べたことがあります。率直に言うと、プレッツェル・クロワッサンは、プレッツェルとクロワッサンのさくさく感はおいしいのだけど、プレッツェル並みの「塩辛さ」が私にはきつくてもう一度買うことはなかったのですが・・・。

 

そしてベスト6の中でドーサン(Dough’ssant)という名前であげられていたのが、日本人パティシエのデザート・バー、「チカリシャス」のものです。ここはケーキもニューヨークで一、二を争うおいしさといわれる有名店。数種類あるようですが、プレーンタイプはドーナッツ型のクロワッサン生地にカスタードクリームが入っていて、おいしいけれど、クリーム入りのクロワッサンをドーナッツ型に成型してあるだけのような・・・。本家のクロナッツはグレープシードオイルで揚げてあるそうだけど、チカリシャスのものはオーブンで焼いてあります。だから余計にぱさぱさに感じたのかもしれません。でも、後日、クレーム・ブリュレ・ドーサンを見つけました。店員さんに「トースターでちょっとだけ温めるとすっごくおいしいから!」と言われてその通りに家で試してると・・・おいしい!カスタードに近いけれど少し酸味のあるクリームがたっぷり入っていて、表面は控えめにブリュレしてあって甘すぎず、これならまた食べたいな、と思いました。

秋には大手スーパー、「ホールフーズ」でもドーサン(Doughssant)なるものを売り出しはじめました。種類もチョコレートがけ、メープルグレーズ、クリーム入りなど豊富で、ブレッドプディングならぬドーサンプディングまであります。ここのもオーブンで焼いてあるのでクロワッサンに近い感じ。いずれにしてもアメリカンサイズで日本のドーナッツよりずっと大きく食べ応えしっかりなので、カロリーが・・・でも、本家のクロナッツは油で揚げてあることを考えると、さらにカロリーたっぷりのはず。たとえ行列が短くなっても買いに行くのを躊躇してしまいそうです。