10年ぶりの再会

 

2012年8月

ブリュッセル市庁舎を花で飾るイベント“フロラリアンタイム2013”の取材で中を回っていて、市庁舎内で一番豪華なレセプションの部屋に入ると、テレビのインタヴューに答えている赤いシャツを着た男性がいました。そのときは、「赤いシャツねぇ、フ~ン」と見過ごし、テラスからグランプラスの写真を撮った帰り何気なく見ると、向こうも私を見ているじゃないですか。“アレ・・・もしかしてトーマス?”、“ヤァ~久しぶり!”

なんと10年来の知己、フラワーアーティスト、トーマス(Thomas De Beuyne)だったのです。お互いに忙しくすっかり音信不通になっていたけれど、当時からフラワーアーティスト界のプリンスと謳われていたのだから、今回のイベントにいるのは、当たり前といえば当たり前のこと。ただし今はプリンス返上。さしずめキングの貫録でしたが。

今も国際的に活躍。今回はメインの「結婚式の間」の担当だ。バラと紫陽花、白百合、菊などを白と淡いピンクでまとめた、豪華絢爛しかし清らかに門出を祝うアレンジは見る人に溜息をつかせていました。“こんなところでもう一度結婚式したいわ~”なんていっていた中年を大幅に過ぎた同僚の女性のことば。バツイチなんてへっちゃら、お互い子連れの再々婚のこちらの人。いつまでも気が若くバイタリティーに富んでいること。負けてます。トーマスにはいつかピープルに登場してもらいましょうか。