チョコレート村   Belgian Chocolate Village

 

2014年10月

 

「チョコレート村」と命名されたチョコレート博物館がブリュッセルの北方、コッケルベルグに9月開館した。チョコレートの国ベルギーには、ここ以外にも博物館は幾つかあるが、900平方メートルという広大な敷地と、チョコレートの歴史からその経済性まで扱うスケールの多様性は類を見ない。音声ガイドは7カ国語で、嬉しいことに日本語もある。またガイド内容も成人用と子供用の2種類がある。

 

コッケルベルグ地区は長年にわたりチョコレート製造に結びついていた。19世紀末、当地にチョコレートメーカー、ヴィクトリア(Victoria)が創業を開始し、コート・ドール(Côte d’Or)とジャック(Jacques)の良い競争相手となった。最盛期の1950年代は、従業員数1500人、年間生産量はチョコレート6000トン、ビスケット4000トンに達したという。1969年にヴィクトリアは当地から撤退し、ゴディバなど何社かが工場を引き継いだ。その後、敷地はロフト型アパートに一部転換したが、2005年、コッケルベルグ市が900平方メートルを取得した。

 

当館は展示のみでなく、学校の教育活動やワークショップにも力を入れ、ギフトショップや喫茶室もある。また、カカオやバナナの木、チョコレートに必要なバニラやコショウなどの熱帯植物が生育する温室もある。9月にはカカオの白い可憐な花が咲いていた。

 

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Belgian Chocolate Village

 

Rue De Neck , 20

1081 Bruxelles (Koekelberg)

www.belgianchocolatevillage.be

 

交通:地下鉄2号線Simonis 下車。6号線Elisabeth下車。