自然食品店 タン Tan
2015年8月
仕事でグルテンフリーについて調べることになり、ブリュッセルの自然食品店のパイオニア「タン」を久しぶりに訪れた。昔と比べると、乾物や食材の種類が飛躍的に増えているうえに、ビオの野菜は冷蔵室に置かれているのでしなびてグンナリしていず、2階のレストランも明るくモダンになっていた。ベジタリアンやヴィーガン(菜食主義)、ラクト・ベジタリアン、アレルギーの人以外に、世界的な健康志向を受けての自然食への関心が高まっているということだろう。評判だった料理教室も健在で、調理だけでなく、食材の栄養価、食べる意味などグローバルに指導するので、今やベジタリアンのみならず健康を気にする人にも人気があるという。
自然食のレストランというとなんとなくダサイという雰囲気がなきにしもあらずだが、ここは一般のレストランと変わらないお洒落な雰囲気で、今までは自然食に見向きもしなかった人が客の大半という。ナチュラル・ワインも置いているので、カップルのディナーにも適している。
提供する皿はヴィーガン用と普通の2種類があり、全てグルテンフリーだ。食材は生か半生がベースで、栄養価が高い野菜の新芽(ブロッコリースプラウトなど)やナッツや豆類、ベリー類を多く使用。肉や魚は100度以下の低温で調理する(それ以上で調理すると栄養価などを損なう)。40度で24時間乾燥させた鴨肉は柔らかく滋味に富み、ナッツ類のコクのあるソースが逸品だ。
今回はいろいろな新発見をしたが、特にお薦めは、ビン詰めのサーディン(Sardines a l’huile d’olive et au piment d’Espelette)。ビン詰めにこだわるのは、金属缶と食材の接触から起きる問題(容器の金属が食品中に溶け出すなど)を防ぐためのメーカーの良心とか。いずれにしろ、こんなに美味しいサーディンは久しぶりにお目にかかった。
TAN BRUSSELS TAN ANTWERP
Rue de l’Aqueduc, 95 De Burburestraat, 6
1050 Bruxelles 2000 Antwerpen (Het Zuid)
T: +32 2 537 87 87 T. +32 (0) 3 216 12 62